WAZER(ウェイザー)は、水流で鉄やアルミを自動で好きな形に切断できるウォータージェットカッターです。
工場用ではなく、卓上におけるサイズであるところが特徴です。
使い方
今は個人で物作りができる時代になった。しかし耐久性のある素材を扱うことは依然として簡単ではない・・そこでウォータージェットカッターを作ったのだ、と開発元は述べています。
例えば3Dプリンターは好きな形を作れて自由度がとても高いです。しかし主な素材はプラスチックで、金属のような耐久性のある素材を扱うのは難しいです。レーザーで金属粉末を溶かす3Dプリンターもあることにはありますが、価格などの面で手軽には使えません。
WAZERは、水に研磨剤を混ぜて吹き付けることで材料をカットします。パソコンで図面を入力すると、ノズルを自動で動かしてくれます。
例えば銅であったり・・
鉄といった金属です。普通に加工しようとすると大変ですが、ウォータージェットなら楽です。
アルミニウムももちろんカットできます。歯車の形にカットして・・・
取り出すと、非常にきれいに切れています。
ベルト駆動の自転車にはめ込みました。
ぴたっとはまっています。
そしてその自転車で走り出しました。まさに金属ならではの耐久性が必要とされる用途です。
WAZERは、水と一緒に研磨剤を高圧で吹き付けることにより切断します。水は蛇口から出る水道水を使うことができますが、研磨剤は別途用意する必要があります。研磨剤の成分は石を砕いたものです。使い捨てで、再利用はできません。
研磨剤は開発元が販売するほか、他社のものでも開発元がテストしたものなら使用可能とのことです。
メタルアーティストとして手作業でアクセサリーを作っている方がいます。
今までは手作業で金属を切断していたため、作れる量に制約がありました。
どうしても限定版にならざるを得なかったと言います。
しかしWAZERを使えば、人力による制約から外れることができます。
こういった数珠つなぎのものを手作業でカットしようとすると、非常に大変です。まさに機械ならではじゃないかと思います。
対象は金属だけではありません。例えばタイルなども切断できます。
タイルを貼り付けて棚のデコレーションができました。見栄えがいいですね。上に置くものによりますが、これも耐久性が必要とされる用途です。
こちらの工業デザイナーの方は、加工のためにいろいろな道具を使ってきたと言っています。しかし耐久力のある素材を加工する方法というのは限られており、そこに苦労したとのことです。
WAZERなら例えばカーボンファイバーを切断して・・
車椅子の側面に取り付けます。
さらにパイプ(既製品だと思います)をとりつけて・・
手をあけたまま傘をさせる車椅子ができあがりました。
こういったテストが簡単に行えることが画期的だ、そうこのデザイナーの方は言っています。デザインをしてから実際に試すまで数時間でできるのだ、とのことです。これは試作品ですが、それでもある程度の強度がないと傘を支えられません。ウォータージェットによる切断が活かされています。
金属やタイルだけでなく、ガラスや・・
石を切断することもできます。
もちろんWAZERも制約もあります。薄いものは切れますが、厚いものは切断できません。また切断しかできないため、3Dプリンターのような万能性はありません。3Dプリンターは非常に複雑な形を立体的に作れますが、WAZERは平面です。
WAZERを設置したところがこちら。プリンターみたいな装置がWAZERです。それなりに大きいですが、普通の部屋でも置けそうな大きさです。ただし前述の通り蛇口は必要です。
WAZER本体の下に置いてあるのはポンプです。ポンプと本体を一組にして使います。
まとめ
お値段は$4,499(約460,900円)です。
現在北米以外への発送は行っていません。非常に重い機械なので、まとめて発送しないと送料があまりにも高く、今のところは北米限定にしているとのことです。
2016/11/11まで支援受付中です。
https://www.kickstarter.com/projects/1294137530/the-first-desktop-waterjet-cutter/
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