IndiegogoのプロジェクトGOkeyが破産へ。ストレッチゴール、製造委託の難しさが明らかに

Indiegogo

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GOkeyというプロジェクトがありました。スマホバッテリー、USB/Lightningメモリー、リモコンの三つを兼ねているというグッズです。2014年5月、Indiegogoに登場しました。この開発元が破産しました。
https://www.indiegogo.com/projects/gokey-battery-memory-remote-all-on-your-keyring

GOkeyとは

GOkeyは、鍵の形をしたグッズです。これ自体キーホルダーにもなっています。USBポートとLightningポートをそなえており、iPhone、Androidにつなぐことができるというものでした。
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GOkeyはバッテリーを内蔵しており、スマホを充電できるという計画でした。またUSB/Lightningメモリーにもなっており、スマホ内の写真をGOKey内に保存できる、さらにはBluetooth接続でスマホカメラのシャッターを切れると、というものです。
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最終的にIndiegogo上で約1億3000万円集まりました。

破産へ

Indiegogoの期限終了後から3年、開発元は様々な試行錯誤を繰り返しました。しかし製品を出荷することがついにできませんでした。2017年4月、継続する資金がなくなったとして事業の停止と、破産申し立てを考えているということがIndiegogoの更新情報欄で発表されました。
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要約するとつぎの内容になります。

製品を届けることができなったことについて、心からお詫びいたします。技術的問題を解決できませんでした。返金したり部品製造元に支払うお金はなくなりました。継続するための様々な努力をしましたが、いずれもうまくいきませんでした。
操業を完全に停止するしか、私には方法が残されていません。破産の申し立てを考えています。

返金するお金がないとのことですので、Indiegogoでお金を出した人には返金はできないものと思われます。

破綻の原因

GOkeyが失敗した原因はなんだったのでしょうか。開発元は技術的問題と言っていますが、詳細は説明されていません。
このことについて開発元内部の人間が、匿名を条件にCrowdfund Insiderに詳細を語っています。匿名であるのは、自身の今後のキャリアに悪影響があるからとのことです。
Crowdfund Insider(英語)
https://www.crowdfundinsider.com/2017/04/99110-gokey-update-details-revealed-collapse-high-profile-indiegogo-hardware-campaign/
情報提供者は中国を拠点に活動しており、各種の技術的プロジェクトと製造会社の橋渡しをしています。この方は当初、このプロジェクトはうまくいくと思っていました。USBメモリ+バッテリー+リモコンというのは現状の技術で実現可能であるためです。
しかしストレッチゴールが大きな問題となりました。ストレッチゴールとは、集まったお金が一定額を超えたら追加で機能やおまけなどを付けるという、クラウドファンディングでの追加目標です。ストレッチゴールを用意するかどうか、なにかをつけるかはプロジェクト実行者が決めます。
今回の場合に問題となったのは、Wifiです。元々はBluetoothのみでしたが、ストレッチゴールでWifiをつけることになりました。しかしこれがうまく動作せず、また設計変更によりお金もかかってしまいました。
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また、中国で製造委託先の業者とのやり取りが難しかったことも理由として挙げられています。CEOのKyriakoulisさんは中国語が話せず、結局は業者にお金だけ支払って技術上の問題を解決できなかった、と情報提供者は言っています。
くわえて情報提供者によればですが、CEOのKyriakoulisさんは「まあなんとかなるだろう」というタイプで、CEO向きではなかったとのことです。
これらの原因により、最終的に資金不足に陥り、操業停止という決定になりました。
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まとめ

クラウドファンディングのプロジェクトが失敗する原因はいくつかのパターンがあります。お金の使い込みであったり、提示していた試作品が嘘だった、といったことが過去にありました。
今回の場合は量産の失敗と、ストレッチゴールでした。元々の機能は実現可能な範囲でしたが、追加機能が破綻のきっかけとなってしまいました。それだけが原因ではないようですが。
魅力的なプロジェクトでなければお金は集まらないが、目標地点を上げすぎると悲惨な結果になってしまう、という難しさが現れていると思います。GOKeyの時代にはありませんでしたが、ARROWのアドバイスが受けられればまた違った結果になっていたかもしれません。

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