開発のきっかけは水道汚染。水質測定グッズがARROWから865万円獲得した

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WaterBotという水質を測定するグッズが、2016年Indiegogoに掲載されていました。このプロジェクトがARROWの資金提供キャンペーンで選ばれて、75,000ドル(約865万円)獲得しました。
865万円というと少額に見えます。しかし何の縛りもない無償提供のお金なので、実際には気前のいい話です。

WaterBotとは

WaterBotは、水道水の水質を利用者側で測定するグッズです。水道の水質は厳しく管理されており、通常ならわざわざ自分で調べる必要はありません。しかしまれに水道汚染が起きることがあります。
・2015年、水道管の腐食が原因でミシガン州フリントでの水道が汚染された問題
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2016/01/post-805.php
そこで自分で水道水をチェックできるようにしよう、というのがWaterBotです。WaterBotは2016年Indiegogoに登場し、現在までに約1100万円集まっています。
https://www.indiegogo.com/projects/waterbot-world-s-first-smart-water-quality-monitor-health-technology–2/x/8276897#/

開発のきっかけ

このグッズは、Water Doctorsという会社から生まれました。Water Doctorsは水質改善を事業にしている会社です。
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ここで働いているChrisさんという方が、州の水質管理委員会のプロジェクトに携わっていました。その時に水質データが手書きされているノートを見たのですが、これがとても読みづらい字でした。
そこでChrisさんは、自動で継続的に測定されていて、なおかつ信頼できるデータがあるべきなのではないか、と考えました。データ自体は信頼できるものでも、読みづらい手書きの文字ではデータを利用しづらい、というわけです。
そこで水質を測るWaterBotを試作し、実際に測定して使っていました。すると数カ月後、突然水質が悪化していることに気づきました。原因は近くで行われていた建設工事でした。リアルタイムで測定するデバイスがあれば役に立つのではないか・・このことがきっかけで、WaterBotをIndiegogoに載せることにしました。
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ARROWのキャンペーン

ここで登場するのが、ARROWの資金提供キャンペーンです。Indiegogo運営は、電子部品の販売会社ARROWと提携して、有望なプロジェクトに資金と技術的アドバイスを提供するキャンペーンを行っています。
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WaterBotはこのキャンペーンで選ばれて、7万5000ドル(約865万円)の資金を得ました。このお金はIndiegogoでの支援金とは完全に別です。さらに会社の株と交換ではなく、借り入れでもありません。通常スタートアップ企業が資金を得るには、このどちらかが必要になります。
しかしARROWのキャンペーンはなんの制約もなく、無償提供の資金です。ARROWから部品を買わないといけない等の縛りもなく、単にARROWの宣伝になるというだけです。
さらにARROWからの技術的アドバイスは非常に役立ったと、WaterBotの開発陣は語っています。自分たちは水質測定のプロだが、ハードウェア作成のプロではない、だからARROWのアドバイスは非常に助かったとのことです。前回選ばれたKordBotでも、大変役に立ったと言っていましたね。

まとめ

Indiegogoの運営は、企業とのコラボにとても力を入れています。このキャンペーンもその一環です。
このキャンペーンはプロジェクト実行者にとってとても役立つものですし、同時にIndiegogoがKickstarterにない特徴を打ち出すことにもなっています。
すべてのクラウドファンディングサイトが同じであるよりも、こういった特徴があったほうがおもしろいと思います。そういう意味でも、とても良い試みではないでしょうか。

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