GPD WIN 2は、小型のWindows PCです。大きさ16cmと小型ながらキーボードがついており、Windowsのゲームが動くところが特徴です。
GPDシリーズ
2016年3月、IndiegogoにGPD WINというプロジェクトが登場しました。5.5インチと小型ながら、Windowsが動くというハードウェアです。5.5インチの画面というとスマートフォンのサイズですが、Windows用ということもあってキーボードがついています。
このプロジェクトは大きな話題を呼び、約7900万円を集めました。Windowsノートパソコンとも、Androidタブレット/スマートフォンとも違う、今までになかったコンセプトの製品でした。
2017年には、十字キーなどを外してビジネス向けにした、GPD Pocketという製品も作られました。こちらも開発元はIndiegogoに載せ、約3億9000万円集めました。
https://www.indiegogo.com/projects/gpd-pocket-7-0-umpc-laptop-ubuntu-or-win-10-os-laptop–2#/
そして今回登場したのが、GPD WIN 2です。前述のGPD WINを改良したバージョンになります。
GPD Win 2
GPD Win 2も、初代と同じWindowsが動作します。OSはWindows 10 Home 64bitです。
キーボードがついており、この画像だけ見るとノートパソコンのようにも見えます。
しかし通常のノートパソコンと違い、画面の大きさは6インチです。携帯ゲーム機のような非常にコンパクトな大きさになっています。横の長さ16.2cm、縦9.9cm、厚みは2.5cmです。
このコンパクトさを活かして、どこにでも気軽に持ち運べるところが大きなメリットです。重さは460gです。
しかしコンパクトでありながらも、Windows上で、グラフィックの凝った重いゲームも動かすことができるようになっています。
サンプル機で実際にゲームを動かした方が、YouTubeに動画を載せています。例えば6人対6人で撃ち合い(FPS)をする対戦ゲームOverwatchです。このゲームもなかなか重いですが、秒間73回画面が更新されています。非常にスムーズです。
操作は左右についているパッドで行っています。GPD WIN 2はマウスがないので、ゲームをするときはパッドや十字キー、キーボードを使って行います。
このレビュアーの方は普段からパッドを使われているのか、スムーズに操作しています。
シングルプレイのRPG、Witcher 3を動かした動画もあります。このゲームは画面設定によりますが、重いです。2015年のゲームです。
スタート地点のケィア・モルヘンで主人公ゲラルトがバルコニーから眺める場面ですが、画面更新は13回/秒となっています。設定はLowとのことです。他の場面では30fpsぐらいでていますが、常時60fpsとはいかないようです。
核戦争後に廃墟になった世界を探索するRPG、Fallout 4。2015年のゲームです。もともと重いゲームですが、26fpsでています。設定を変えればもっとスムーズに動くかもしれません。
当然ながらゲーム用ノートパソコンやデスクトップPCと同レベルとはいきませんが、16cmの筐体でこんな重いゲームが動くというのも驚きです。
GPD WIN 2では、いろいろなパーツがアップグレードされました。CPUのベンチマークを見るとシングルスレッドでは倍以上の性能が出ています。(青:WIN 2、赤:初代WIN)
CPUの更新に伴って、CPUに内蔵されているグラフィックチップの性能も上がりました。こちらもベンチマークで倍ぐらいの性能が出ています。
ストレージの性能も向上しました。初代WINはストレージのインターフェイスにeMMcを使っていましたが、今回はM.2 SSDになりました。M.2はPCI Express接続ではなく、SATAです。
これにより読み書きの速度が大きく向上しました。ゲームを起動するときに速いほうがサクサク起動できるので便利だと思います。ゲーム以外に使う時も、ストレージが速いほうが便利です。
SSDとは別に、Micro SDカードのスロットもあります。こちらの速度も向上しました。ただしSDカードの読み書き速度は、どのSDカードを使うかにも依存します。
キーボードの上にはジョイスティックが二つ、十字キーとボタンが備えられています。マウスなしで操作できるようにするため、ジョイスティックを操作することでマウスカーソルを動かせるようになっています。
ポート類もいろいろとついています。USBはType-AとType C、Micro SD、外部モニターに写すためのHDMIも備えています。ゲームパッド背面についているLRボタンも、GPD WIN 2の背面についています。
想定している用途はゲームですが、もちろんExcelなどゲーム以外の用途にも使うことができます。
GPDシリーズは日本でも有名です。そのこともあって配送を確実にするために、発送先の住所は日本語で記入してほしいという注意書きが、Indiegogoのページに記載されています。
GPDシリーズ開発元の 社長へのインタビューが、インプレスに載っています。
CPUを途中で変えて設計がやり直しになり苦労した話、なぜキーボードがついているのか、LRボタンへのこだわり、キーの深さ0.5mmの違いで社内で議論になった話、など興味深い逸話が載っています。ぜひご覧ください。
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/1100993.html
まとめ
お値段は$599(約66,300円)です。送料無料です。
2018/3/15まで支援受付中です。
https://www.indiegogo.com/projects/gpd-win-2-handheld-game-console-for-aaa-games-laptop#/
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