Hudly Wireless(ハドリーワイヤレス)は、車のフロントグラスにナビゲーションなどを表示するグッズです。
昨日の顔パック美容グッズ、一昨日の首バンド360度カメラと同じく、Hudlyもアメリカで開催されているコンシューマーエレクロニクスショーに出展しています。
終了期限間際の段階で約2600万円集まっていますが、ショーの効果で支援者が集まったわけではなさそうです。そうではななくて、じわじわと支援者が集まってきたという感じです。
使い方
Hudly Wirelessは、自動車の運転席前に置いて、ナビゲーションなどを表示するという機器です。スマートフォンで表示している画面をHudlyでも表示できるようになっており、どのアプリでも使うことができます。
初代Hudly
Hudly Wirelessの開発元は、2016年8月に初代HudlyをKickstarterに載せていました。今回のHudly Wirelessはその改良版です。
https://www.kickstarter.com/projects/ericshun/hudly-full-color-heads-up-display-for-all-cars-and
初代Hudlyも車にナビゲーションなどを表示するためのディスプレイです。しかし今回のWirelessとは仕組みが違います。
下の写真は初代ですが、画面の周りにふちなどが何もついていません。画面を表示しようとすれば何らかの電子回路が必要です。では初代はどうやって画面を表示しているのでしょうか?
実は小型のプロジェクターを別途車の中に設置し、そこから映像を投影するという仕組みです。
このようにバックミラー後ろに設置して、そこから運転席前に映像を映します。
初代はKickstarter上で約520万円集めたものの、目標額の約1100万円には到達できず、プロジェクトは不成立で終了しました。
ただ開発元はそれであきらめず、自力で商品化し、初代Hudlyの市販を現在まで行ってきました。
https://gethudly.com/
クラウドファンディングは製品のアイデアを試すという点で役立つことは確かです。ただ同じ製品であっても、動画の作り方や、ソーシャルネットワークで広まったかどうかなどで結果は変わってきます。目標額に到達できなかったからといって、必ずしも製品がよくなかったというわけではありません。
初代Hudlyは目標額には到達できなかったものの、開発元は手ごたえを感じ、別途製品化を進め市販を行ったのだと思います。
そうして初代の後に生まれた新製品が、今回のHudly Wirelessです。
Hudly Wireless
前を見ながらスマートフォンの画面でナビゲーションを見たいなら、フロントグラスに貼り付けるという方法もあります。(日本の道路交通法では、貼ったとしても運転中にスマートフォンの画面を見ることはできませんが)
しかしこのやり方だと、スマホの位置だけ前が見えません。「そちらから私の顔が見えませんが、逆にこちらからも見えません」と下の写真の方は言っています。
そこで半透明にして、前方と、ナビゲーションが両方見えるようにしよう、というのがHudlyです。戦闘機のコックピットにあるヘッドアップディスプレイ(HUD)のようなものを狙っています。
初代と異なり、Hudly Wirelessは投影装置の場所がディスプレイの真下になりました。プロジェクターをつけなくてよくなったので設置の手間は減ったでしょう。ただし完全ケーブルレスではなく、シガーソケットから電源をとります。
半透明なので視界を防がず、前方もナビゲーションも両方見ることができます。しかしその反面、映像が明るくできないという弱点もあります。
これがもし鏡なら、映像は明るく、非常にくっきりと見ることができます。その代わり前は見えません。Hudlyは鏡と違い前方の映像が透けて見えますが、その分画面の明るさにも限界が出てきます。昼間の屋外は周りがとても明るいので、その分画面が暗く見えるということもあります。
逆にトンネルのような周りが暗いところでは、非常によく見えます。
Hudly Wirelessはスマートフォンの画面を表示(ミラーリング)しています。そのためHudly製アプリだけでなく、他のアプリも表示することができます。
例えば自動車のOBD IIポートから情報をとるデバイスを別途取り付ければ、冷却水の水温なども表示することができます。
Hudway Cast
Hudly Wirelessはこのようにヘッドアップディスプレイを実現する装置なのですが、実は同じ目的のものがすでにKickstarterに存在しています。
名前が似ているのですが、Hudway Castです。2017年8月にKickstarterに登場しました。
このHudway Castとの違いを、Hudlyの開発元に尋ねている方がいました。Hudlyの開発元によれば違いは以下の通りとのことです。
・Hudlyはプロジェクターとディスプレイの大きさが1対1であり、画面が平らである。そのためアプリの画面がゆがまない。
・自分の真正面に置かなくてもよい
・運転手以外もHudlyの画面を見ることができる
・カメラやタイヤ空気圧センサー、ダッシュボードカメラなどをモジュールとして取り付けることができる
2番目の真正面に置かなくてよい、3番目の運転手以外も見られる、というのは、下の画像のように斜めからでもHudlyが見えるためです。
1番目は、Hudway Castはプロジェクターの画面を拡大して表示するようになっており、ディスプレイが曲面になっていることを指しているのだと思われます。Hudlyの方は画面がフラットです。
後発ゆえによい部分もあるということでしょうか。ただ画面の明るさは、どちらの方が明るいかはわかりません。
まとめ
お値段は$199+送料$30で、$229(約25,500円)です。
2018/1/13まで支援受付中です。
https://www.kickstarter.com/projects/ericshun/hudly-wireless-focus-on-the-road
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