Kickstarterで4億円集め、破綻したZANO。別会社によってまさかの再開

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ZANOというドローン(小型無人ヘリ)のプロジェクトがありました。一度は破綻しましたが、しかし別の会社が買い取って、復活させようと試みています。

ZANOとは

ZANOは、2014年にKickstarterに登場したプロジェクトです。手のひらに乗る小型サイズで、持ち運びが簡単、それでいて自動追尾機能で人間の後を追いかけて撮影できるという性能がうたわれていました。

ZANO1

このプロジェクトはKickstarter上で、12,075人から約4億円集まりました。クラウドファンディングで集まる金額としては大金です。

プロジェクト破綻へ

しかしこのプロジェクトは破綻しました。

4億円集めた、手のひらに載るドローンを作るプロジェクトが破綻 ZANO

クラウンドファンディングでの支援者うちの一部に、ZANOは出荷されました。ところが届いたドローンはKickstarterでの動画にあったような、自動追尾、自動帰還、スマホでのコントロールといったことがきちんと行えませんでした。

イギリスの公営放送BBCの記者がZANOのオフィスで直接実物を見に行った際も、期待されたとおりに動作していませんでした。製品のプロトタイプを使ってKickstarterでの動画を作ったのなら、そのプロトタイプを使ったデモ飛行は可能なはずです。しかしそれができませんでした。

最終的に開発元の会社は清算することになりました。会社自体の消滅です。これでZANOも終わってしまったと誰もが思ったでしょう。

Drone Rodeoで復活の兆し

しかしまったくもって驚くべきことに、このZANOを復活させようという動きがあります。Drone Rodeoというイベントで、ZANOのブースが出展されたのです。

Drone Rodeoは、2018年のコンシューマーエレクロニスショー(CES)の期間に合わせて開催されている、ドローンのイベントです。CESの公式イベントではありませんが、開催地が同じラスベガス、開催期間も2018/1/8と、場所とタイミングを合わせています。

このDrone RodeoでZANOのブースをBBCとEngadgetが見つけ、それぞれ取材を行っています。

http://www.bbc.com/news/technology-42600085

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https://www.engadget.com/2018/01/08/zano-drone-returns/

zano3.jpg

ZANOの展示ブースに居たのは、Vernon Kerswellさんという方です。KerswellさんはExtreme Fliersというドローンを作っている会社のCEOをしている方です。

Extreme FliersはMicro Drone 3.0+などのドローンを作っています。最新モデルの3.0+は、全長14.5cm、高さ5cmというコンパクトさながら、カメラブレを防止するスタビライザー(ジンバル)を搭載しています。お値段は$219(約24,300円)です。

https://microdrone.co.uk/

microdrone.jpg

その前のモデルMicro Drone 3.0は、Indiegogoで支援を集め、1億円以上集めました。

microdrone2.jpg

なぜ復活させるのか?

BBCによると、このExtreme Fliersという会社が、ZANOの資産を1500万円以上出して買い取ったとのことです。

ZANO自体は前述の通り、未完成の状態です。しかしExtreme FliersのKerswellさんはZANOのアイデアを気に入り、自社のエンジニアなら動かせるのではないか?と思ったことをEngadgetの記者に語っています。また、もしそれができたら自社にとってもメリットがあるとのことです。

しかしExtreme FliersはさきほどのMicro Drone 3.0+というドローンを持っています。小型のドローンという点でZANOと近い部分があります。自社のドローンがあるのに、なぜわざわざZANOを復活させたいと思ったのでしょうか。

画像: Indiegogo Micro Drone 3.0でのKerswellさん

Kerswell.jpg

この点に関しては、ZANOをRaspberry Piのように、ユーザーが自分でいじって遊べるようなプラットフォームにしたいとKerswellさんは言っています。Raspberry Piはユーザーがモーターや温度センサーなどを自由につなげることができる小型のコンピューターです。つまりRaspberry Piのように、自分でソースコードをいじって遊べるドローンにしたい、という意図です。

またドローンに搭載する新しいアイデアをテストできる場にもしたい、とのことです。自社の主力製品にいきなり新しいアイデアを搭載することはリスクがあるので、どの会社もあまりやりたがらない。しかしExtreme Fliers社の場合はZANOで試すことができるというわけです。

現状新生ZANOはまだ開発途中です。出来上がった場合には、かつてのKickstarterの支援者に対して、割引価格で販売することも考えているとのことです。

Extreme Fliers社はあくまでZANO開発元の資産を買い取っただけの第三者です。Kickstarterでの支援者に対しては何の債務もありません。債務や義務ではありませんが、ZANOを復活させて盛り上げたいという情熱からか、そういった割引も一つの案として考えているようです。

すでに製造されたZANOの復活

またすでに製造されたZANOは、現状飛行できない状態になっています。ZANOは電源を入れた時に、内蔵ソフトウェアのアップデートのためにサーバーに接続しに行きます。

しかしそのサーバーが会社清算に伴って消滅しました。このためサーバーに接続できず、一部のユーザーの手元にあるZANOは置物状態になっています。この問題に対してもソフトウェアアップデートで、解決を考えています。

まとめ

今後ZANOがどうなるかはまだわかりません。ただExtreme Fliersは開発作業はずっと進めており、何らかの進展は期待できそうです。

【参考】Kickstarterで支援時、必ず知っておくべきこと


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