「液晶画面」を印刷に使うことで、劇的に高速化した光造形3Dプリンター SLASH(スラッシュ)

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SLASH(スラッシュ)は、液晶画面から出る光を使った3Dプリンターです。光造形型(SLA)になります。
特徴は、印刷を大幅に高速化したことです。
先日、スマホから出る光を使って印刷する3DプリンターOLOがKickstarterに登場しました。今回ほぼ同時期と言えると思いますが、同じく液晶を使った別の3Dプリンターが現れました。すごくホットな分野になっています。

仕組み

従来、光造形型の3Dプリンターというと、紫外線を液体樹脂に照射して固める、という方法を使っていました。
SLASHは紫外線ではなく、液晶画面から出る可視光(目に見える光)を使っています。これにより大幅な高速化を達成しました。
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従来の紫外線レーザーを当てて固めていく方式だと、非常に印刷が遅いです。いわばレーザーで1ドットずつ固める方式なので、縦x横x高さの分だけ繰り返さなくてはなりません。ものすごい数のドットがあるわけで、原理的にどうしても遅くなります。 画像出典: Wikiepdia
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そこで液晶画面の光を当てることで、面で原料を固めよう、というのがSLASHです。一点ずつ固めていく方式に比べて、一気に1断面作ることができるので高速です。
紫外線の出るプロジェクターを使った光造形も、面を作っていくという意味では高速です。しかし凝固するときに発生する熱で印刷物がオーバーヒートしてしまい、速度を上げられないという問題がありました。
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SLASHはこの問題を解決するために、液体冷却システムを備えています。硬化させるときに出る熱を奪って物体が熱くならないようにすることで、印刷物が熱で壊れないようにしています。これにより速度を上げることができました。
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印刷している場面の早回し動画も公開されています。スマホの画面にタイマーが写っています。
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印刷開始からたった15分でできあがりました。3Dプリンターとしてはめちゃくちゃ速いです。
これは中身がスカスカになっている中空の球体です。他の物体ではこうはいかないと思います。
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動画はこちら。早回しですが、動画をつぎはぎしている場面は見受けられません。



原料を入れるボトルの色は、光を通さない黒です。光で固まる原料なのだから、これが自然ですよね。OLOの半透明ボトルの方が謎すぎます。
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比較表も用意されています。SLASHの大きな特徴は、
・速度が速い
・価格が安い (他と比較して)
・XY方向の解像度が高い
という点です。SLASHは1時間で1リットル印刷できる、と書いてありますが、これは先ほどの球体のようなスカスカになっているものに関してです。
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印刷物

チェスの駒を自分で印刷して遊ぶ、なんていうことも可能です。
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速いのはいいが、仕上がりのクオリティはどうか? というと、なかなかきれいです。フィラメントを溶かすFDM方式にありがちな、段差も見当たりません。
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エッフェル塔の細かい編み目もきれいに出力されています。
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専用アプリが用意されており、3D物体のマーケットプレイスを使うことができます。
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自分でモデリングしなくても、ボタンを押すだけで印刷することができます。
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できた物体をティアラにはめ込んで・・・
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子供にプレゼントしました。
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マーケットには初音ミクもあります。$0になっていますね。
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まとめ

お値段は$1,199(約134,800円)です。送料別です。
さすがに絶対的な価格は安くはないです。しかし他の光造形3Dプリンターに比べると、これでも相対的に安いです。
2016/4/28まで注文受付中です。
https://www.kickstarter.com/projects/644653534/slash-the-next-level-of-affordable-professional-3d

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