Kickstarterで資金集めした映画が、アカデミー賞にノミネート

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Kickstarterで資金集めした映画が、2016年のアカデミー賞(オスカー賞)にノミネートされました。Kickstarterの公式ブログが伝えています。ご存じの通り、アカデミー賞はアメリカの映画賞で一番有名なものです。
公式ブログ(英語)
https://www.kickstarter.com/blog/cheers-to-this-years-oscar-nominated-kickstarter-films
ノミネート、すなわち賞の候補に挙がっただけで、どの作品が受賞するかはまだ決まっていません。とはいえ、無数に映画がある中で候補に挙がるというのは、それだけでもすごいことです。
ノミネートされたのは以下の作品です。
Anomalisa(アノマリサ)
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Anomalisaは、ストップモーションで作ったアニメ映画です。人形を使って1コマ撮影し、人形を動かしてまた1コマ撮影する。この繰り返しでアニメを作るという手法です。
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アカデミー賞はいくつかの部門に分かれていますが、この映画は長編アニメ賞にノミネートされました。
Kickstarterでは4600万円集めました。製作者によれば、映画会社から口出しをされて自分の思ったとおりに作れないのがクリエイターとして嫌だった。だからKickstarterを使って自力でお金を集めた、とのことです。
映画会社からすれば、わざわざストップモーションで作らなくてもCGの方が客受けもいいのでは、ってなりそうですね。
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・World of Tomorrow
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World of Tomorrowは短編アニメ賞にノミネートされました。サンダンス映画祭では、既に最優秀短編アニメ賞を受賞しています。
もともと自主製作で映画を作り、DVDで販売していました。しかしBlurayで販売してほしいという要望があったので、それに応える形になりました。
しかし普通に作るとディスクを生産しすぎて在庫を抱えてしまうリスクがあります。そこでクラウドファンディングを使いました。この方法ならほしいという人の数だけ作ればいいので、あまってしまうリスクがないというわけです。Kickstarterでは2400万円集まりました。
Manta Ray (映画Racing Extinctionより)
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映画Racing Extinctionは、生物種の絶滅を扱ったドキュメンタリー映画です。この映画で使われた曲「Manta Ray」が、アカデミー歌曲賞にノミネートされました。
Kickstarterでは610万円集めました。

クラウドファンディング

Kickstarterはデジタルグッズ類が有名ですが、それだけでなく映画や舞台公演、本の出版、さらには建物の建設など幅広いプロジェクトがあります。
あまり一般受けしない映画や(ホラー人形劇とか…)、制作資金を集めるつてがないといった場合にクラウドファンディングは有効かもしれません。しかしアカデミー賞にノミネートされるようものでも4600万円というのは、なかなかに難しいことをうかがわせます。
TVドラマの続編を作るために、Kickstarterで6億円集めた例もありますが……。

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