OSSIC X(オシックス)は、立体的に聞こえるヘッドフォンです。つけている人の耳の形を自動認識し、3Dで聞こえるように音を鳴らします。
3Dサウンドといっても、鳴らす音が違うだけで普通のヘッドフォンでは・・と最初思いましたが、そうではなかったです。
使い方
OSSIC Xは、3Dで聞こえるというヘッドフォンです。例えばヘッドフォンをかけて左を向くと・・
音が右の耳から聞こえるようになります。普通のヘッドフォンだと、自分の首に関係なく、聞こえる音は同じです。
OSSIC Xで聴いていた女性は、ヘッドフォンであるにも関わらず・・
本当に後ろから聞こえたかのように感じ、思わず振り向いて確かめました。
OSSIC Xはただ単に、首の動きに反応するだけではありません。各人の耳の形を自動的に認識し、それに応じて立体的に聞こえるように音を出します。
人間が音を聴くとき、音は耳の外側の部分で反射したり遮られたりします。例えば後ろから聞こえる場合は耳に遮られて、音が少し変わりますよね。こういった部分も、立体的に聞こえるために重要です。
さらに頭の幅も自動認識します。頭の幅によって左右の耳の位置が変わる、つまり聴いている音は変わってきます。ヘッドフォンが出すべき音も、頭の幅によってまた変わるということになります。
OSSIC Xは、ヘッドフォンのスピーカー部分(ドライバー)にも工夫があります。後ろから聞こえる音や上から聞こえる音を再現するために、スピーカーにあたるものを片耳に4つ備えています。
この四つのスピーカーから異なる音を鳴らすことで、任意の方向の音を作り出すことができます。簡単に言えば、前方と上方のスピーカーからならすと、斜め前から音が聞こえる、という仕組みです。
・耳の形、頭の幅
・首の向き
・音の向きを変えられるスピーカー
この組み合わせによって、OSSIC Xは3Dサウンドを実現しています。
聴いた人の反応だけ見ていると「本当か?」と考えてしまいましたが、理にかなった仕組みだと思います。
用途としては、まず映画があります。映画の場合、最初から前後左右の音が録音されているものがあるので(5.1chと書いてあるもの等)、それらを3Dで楽しむことができます。
既存の映画をそのまま使えるというのはかなり有利だと思います。もちろん4ch以上で録音されているもののみですが。
Oculus Riftのようなゴーグル型モニターと組み合わせて使う、ということもできます。確かにすごい迫力かもしれませんが、頭にゴーグルとヘッドフォンを装備すると重いかもしれません(笑)
普通のモニターと組み合わせてゲームをする、という使い方もできます。ただゲーム内の前後左右位置に応じて音を聞こえるようにするためには、ゲームソフト側の対応も必要になりそうです。DirectXの3Dオーディオ(X3DAudio)で吸収できればいいんですが、DirectXの構造上できないかもしれないです。
映画やゲームだけか、というと、普通の音楽も聴くことができます。空間化(spatialize)できる、と言っています。
通常のヘッドフォンだと、頭の近くで鳴っているように感じられます。同じ曲でも、スピーカーを通して聞く場合と、ヘッドフォン/イヤホンの場合とを比べると、かなり感じが違います。
こうした点をOSSIC Xは解消しているとのことです。ヘッドフォンで聴いているのに、スピーカー経由で聴いたような感じになるんでしょうか?
おもしろいアイデアだと思いましたが、聴いてみないとなんとも言えない、という感があります。ただ値段が結構高いんですよね・・。
中途半端に作って「全然3Dじゃないぞ!」なんてことになると無意味なので(それなら普通のヘッドフォンでいいです)、仕方ない面はありますが。
まとめ
お値段は$249+$40で、$289(約32,800円)です。
2016/4/22まで注文受付中です。
https://www.kickstarter.com/projects/248983394/ossic-x-the-first-3d-audio-headphones-calibrated-t
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