SCiO(スキーオ)は、近赤外線を使ったセンサーです。食べ物や飲み物の成分を分析することができます。
上の画像は食べ物にSCiO(スキーオ)を使っているところです。そうすると・・
スマホでカロリーと糖分が表示されます。ダイエットにいいかもしれないですね。
デフォルトで用意されているアプリはこういう内容ですが、他にも植物が今どれぐらい水分を含んでいるか、という用途も起案者は考えています。これは園芸にいいかもしれません。
さらにSCiO(スキーオ)で自分の体を分析する、という用途もプロジェクト起案者は述べています。(アプリとしてはまだないです、構想です)
スマホアプリはデフォルトで用意されている物以外にも、ユーザーが作ることができます。
近赤外線センサーというのは今までなかったので、今までにないおもしろいアプリが出てくるかもしれません。
成分分析はどうしてるかというと、近赤外線という電波の一種を当てて検知しています。色とか形で判定しているわけではないです。精度がどのぐらいかはわからないですが、一理ある方式だと思います。
仕組み
まず風呂場で「あー」と叫ぶ場面を想像してください。自分の耳に「あーぁーぁー」という風に音が跳ね返ってきます。
次に部屋で「あー」と叫ぶ場面を想像してください。やはり自分の耳に「あー」と音が跳ね返ってきます。しかし風呂場の時と部屋で、跳ね返ってくる音が違います。風呂場だと音が何重にも反響して聞こえます。
ということは、跳ね返ってくる音を聞けば、壁の素材がお風呂なのか普通の部屋なのかを区別することができます。
SCiO(スキーオ)もこれと似たようなことをしています。ただし使うのは音波ではなく、近赤外線という電波の一種です。
もう少し詳しく
(この図はX線です。適当な図が無かったのでこれで代用しています)
SCiO(スキーオ)は近赤外線を物体に照射します。物体が近赤外線を跳ね返し、SCiO(スキーオ)はそれを受信して分析します。
当たった分子の種類によって、近赤外線の周波数のうち、どの部分が吸収されて、どの部分が反射するかが違います。どの周波数で吸収されたかを調べることにより、物体表面の分子を推定します。
これはスペクトラム分析という方法です。X線を使ったX線スペクトラム分析が有名です。
スペック
SCiO(スキーオ)とスマートフォンの間はBluetooth Low Energyという無線通信でつなげます。SCiO(スキーオ)の分析結果は、スマートフォンで見ることができます。
起案者はイスラエルのテル・アビブ在住です。イスラエルに技術ベンチャーが多いというのはしばしば言われますが、やっぱりそうだなあと実感します。
このSCiO(スキーオ)は、発想がとてもユニークでおもしろいと思います。
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