Chocolatey(チョコレーティ)は、Windowsのパッケージ管理ツールです。Linuxでいうaptやyumです。
通常、Windowsでソフトをインストールしようとすると、個別にインストーラーを起動しないといけなくて面倒です。Chocolateyなら簡単です。
例えばChromeブラウザを入れたいなら
choco install GoogleChrome
これだけでインストールできます。
Chocolatey自体は既に稼働中で、無料で今すぐ使えます(英語 https://chocolatey.org/ )。今回のKickstarterプロジェクトでは、運営資金集めが目的です。
Chocolateyとは?
Chocolateyでは、無料で使えるソフトをパッケージ(圧縮ファイル)として扱います。パッケージはサーバーに置かれており、chocoコマンドはサーバーからパッケージをダウンロードしてインストールしてくれます。
パッケージは現在2300あり、前述のChromeの他にもいろいろあります。
・FireFox (ブラウザ)
・Paint.NET (ドローソフト)
・VirtualBox (仮想マシン)
・MySQL (データベース)
・Skype (インターネット電話)
・FileZilla (FTP)
・Dropbox (ファイル共有)
・Ruby
・NodeJS
・Putty (ssh)
・git / subversion
・wget
使い方
まずはChocolateyをインストールする必要があります。スタートメニューからPowerShellを開いて、次のコマンドをコピペすればインストールできます。PowerShell自体はWindows 7だとデフォルトでインストールされています。
iex ((new-object net.webclient).DownloadString(‘https://chocolatey.org/install.ps1’))
これだけです。コピペして終わりです。
Chocolateyを入れ終わったところで、FireFoxブラウザを入れてみます。1行だけでOKです。
インストール終わり。
はい起動。ちゃんと日本語版が入っています。
Windows 10
Chocolatey自体は、Microsoftとは関係ない第三者が管理しています。しかしWindows 10内蔵のコマンドで、chocolateyのパッケージがインストールできるようになります。
これは次のような経緯です。Microsoftのコマンドラインツール「PowerShell 5.0」でChocolateyのパッケージをインストールできるようになります。PowerShell 5.0はWindows 10でデフォルトでインストールされるので、Windows 10からChocolateyのパッケージを使えます。
最終的にどうなるかはまだ不明ですが、Windows 10のデフォルトでChocolateyパッケージが使えれば便利だと思います。OSインストール後、コマンドをコピペするだけでChromeブラウザなど自分に必要なツールをインストールできます。
資金の使い道
Chocolatey自体は前述の通り、すでに使うことができます。ではなぜKickstarterでプロジェクトを立ち上げたのでしょうか?
今問題になっているのは運営資金です。現状、月10万円サーバー代がかかっているとのことですが、全部開発者のRob Reynoldsさんが払っています。確かにChocolateyは世界中で使われていますし、PowerShell 5.0で採用となればアクセスが急増するのは間違いありません。とても自力で払うのは無理でしょう。
そこで、有料のビジネス用プランを作る予定です。ほとんどの機能は無料で使えるが、ビジネス用に安定した動作を希望する人は有料でどうぞ、というわけです。Evernoteなどもそうですね。安定性以外にも、自動ウイルススキャン機能も付ける予定とのことです。
しかしこれらの機能を作るのにまずお金(生活費?)が必要なので、今回のプロジェクトで募集しよう、ということです。
まとめ
Kickstarterにもいろいろな使い方があるなあと思います。有料化のための資金調達というのは新しい使い方ですね。
$25+送料$10(合計約3,700円)で、特製Tシャツがもらえます。
2014/11/18まで資金援助受付中です。
https://www.kickstarter.com/projects/ferventcoder/chocolatey-the-alternative-windows-store-like-yum
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