数学好きソフトエンジニアが作った、独特な形のキッチン用計量グラス | Euclid(ユークリッド)

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Euclid(ユークリッド)は、少ない量でも多い量でも正確に計測できる、という料理用の計測グラスです。

使い方

Euclidは、作者のジョシュアさんがキッチンでレシピに従ってミルクを計量しているときに思い付きました。「カップ4分の1のミルク」というレシピを見た時、ジョシュアさんはこう思いました。「大きいほうの軽量グラスを使うべきか、小さいほうか? どちらがより正確に測れるだろう?」
ジョシュアさんは数学好きのソフトウェアエンジニアということもあり、この問題は数学的に解決できるのではないか、と考えました。
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そうして生まれたのが、このEuclid(ユークリッド)計量グラスです。特徴となっているのはこの形状です。簡単に言うと、
・少ない量を測るときは、グラスの細い部分で正確に測れる
・上の方は広くなっているので、多い量も測れる
というものです。
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通常の軽量グラス(左側)とEuclid(右側)で何が違うのか。これには人間の計測誤差がかかわっています。
人間の目が目盛りを読むとき、誤差が発生します。水は表面張力で真ん中が盛り上がっているだとか、上から見下ろすので少しずれて見えるとか、様々な理由があります。
例えば毎回高さを1mm読み違える、としましょう。高さ1ミリメートル読み違えて、6mlの誤差が両方のグラスで起きました。グラス全体を100mlとして、この場合どちらも
・通常グラス: 読み違え6ml / 全体100ml -> 6%の誤差
・Euclid: 読み違え6ml / 全体100ml -> 6%の誤差
になります。
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今度は30mlを測る場合を考えます。同じく高さ1ミリメートル読み違えて、通常グラスでは6mlの誤差が生まれました。しかしEuclidでは下の方が細くなっているので、高さ1ミリメートルの読み違えが1.8mlという少ない誤差になりました。
同じ高さ1mmを読み違えるとしても、細くなっていれば読み違える体積は小さいというわけです。
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するとこうなります。
・通常グラス: 読み違え6ml / 全体30ml -> 20%の誤差
・Euclid: 読み違え1.8ml / 全体30ml -> 6%の誤差
通常グラスでは誤差のパーセンテージが増えましたが、Euclidの方は変化ありませんでした。
ここで上げた数値は仮定のもので、実際の計測誤差が常に6%というわけではありません。コンセプトとしてこうなっている、ということです。
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細くした方が正確に測れるなら、最初から上も下も細くすればいいのではないか? これはその通りで、実際化学の実験に使うメスシリンダーは縦長で細いです。しかしこの形状だと
・ぶつけやすい
・注ぎにくい
・置き場所を取る
と、キッチンで使うには不向きです。
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Euclidは
・高さがあまりかさばらず
・かつ少ない量も多い量も、同じぐらいの誤差で測れる
というところがメリットです。
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キッチンで使うことを意図してるため、Euclidは注ぎやすい形状になっています。
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Euclidが今の形状に落ちくまでは、試行錯誤がありました。わざわざCAD(製図ソフト)のプラグインまで自作して、いろいろな形状を試したとのことです。
最初は壺のような曲面(左端)にしようとしていましたが、縦方向と横方向の両方に曲がっていると正確に目盛りを印刷できない、という印刷上の問題にぶつかりました。
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そこで平らな面を作ってそこに目盛りを印刷する、という現在の形状に行きつきました。
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Euclidは、グラス側面部分に触れる面積と、体積の比率が常に一定になるように作られています。
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両者を割り算した値が一定値kである、という数式がグラスの下の部分に印刷されています。
ユークリッドという製品名は、ユークリッド幾何学の「ユークリッド」という人物からとっています。
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まとめ

お値段は$24+送料$30で、$54(約6,100円)です。
二個セットのものは$46です。
2017/10/28まで支援受付中です。
https://www.kickstarter.com/projects/1075898346/euclid-a-more-accurate-measuring-cup

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