米連邦取引委員会が、Kickstarterの詐欺プロジェクトに法的措置

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アメリカの連邦取引委員会(FTC)が、Kickstarterの詐欺プロジェクトに対して法的措置を加えようとしています。
FTCの発表(英語)
https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2015/06/crowdfunding-project-creator-settles-ftc-charges-deception

詳細

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FTCはアメリカの政府機関です。企業の合併が独占禁止法に抵触するかどうかなど様々な業務を行っており、日本のニュースでも名前を見かけます。今回FTCは、Kickstarterでお金を集めたボードゲームのプロジェクトのひとつが詐欺(deception)であった、としてプロジェクトを立ち上げた人に制裁を加えようとしています。
そのボードゲームはこちらです。
The Doom That Came To Atlantic City!

FTCによれば、Kickstarterで122,000ドル(約1500万円)お金を集めたあと、プロジェクトが進行していると見せかけるために定期的に進捗通知を行っていました。
しかし実は、集めたお金を家賃の支払いに使ったり、オレゴン州への引っ越し費用や、個人的な設備購入、別のプロジェクトでのライセンス費用に充てていたとのことです。
最終的に1年2ヶ月後、プロジェクトの中止と返金を発表しました。ところが前述のように既に使っていたので返金できませんでした。

訴状

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以上のことはFTCによる主張です。真偽の判断は連邦裁判所が行います。FTCは連邦裁判所に対して訴状を提出しています。
https://www.ftc.gov/system/files/documents/cases/150611chevaliercmpt.pdf
訴状では、プロジェクトを立ち上げた人が、これ以上詐欺的なプロジェクトをクラウドファンディングで立ち上げられないようにする。そのためのにFTCが差し止める権限を、裁判所に求めています。また返金も求めていますが、現状使い込みにより支払い能力がないため不可能な状態です。もし隠し口座が発見されれば、即座に支払い義務が発生します。
なお刑事訴訟ではないので、禁固や罰金などの刑罰はありません。それらはFTCの権限では行えません。検察の権限です。ただFTCとは別に訴追というのはありえる話です。口座も使い道も既に特定済みですし。

今後はどうなるか

今回はFTCが動きました。しかしFTCも全てのプロジェクトに対して目を光らせることはできません。人員も予算も限られています。FTCもそうそう行動は起こせないと思います。
また、今回はあからさまに家賃支払いに使っていたとのことですが、もっとばれにくいように使い込みをしていたらどうだったでしょうか。計画的にプロジェクトを頓挫させたのか、本気で頑張ったがうまくいかなかったのか。外部の人間が知ることは難しいです。
ではFTCの行動は意味がなかったかというと、そうではないと思います。摘発もありえると世間に知らしめたので、抑止力としての効果はあると思います。全てを防ぐことはできないが、今までよりも厳しくなったと言えると思います。

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