CAMPFIREの保険制度、よく見ないとわからない注意点とは?

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日本のクラウドファンディングサイトCAMPFIREが、プロジェクトが倒産や横領が行われた場合に保険を支払うことを発表しました。
注意点にはどんなことがあるか? 他のクラウドファンディングで保険は可能なのか?  ということを、今回は考えてみたいと思います。

CAMPFIREの保険とは

CAMPFIREは日本のクラウドファンディングサイトです。CAMPFIREが今回発表したのが、プロジェクトの支援者に対する保険です。
https://mag.camp-fire.jp/news/news-19616/
クラウドファンディングではプロジェクト実行者が倒産してしまったり、お金を持ち逃げしてしまったりしたという場合も起こります。そのときに、出した金額の80%を上限としてCAMPFIREから支援者に保険金が支払われるというものです。
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保険金は、支援金額の80%を上限と発表されています。保険の審査もあると前記ページには記載されています。つまりプロジェクト個別の事情によって、保険金は0%から80%の間でいずれか、ということになります。
上限ということにしておかないと、もし巨額の資金が集まって倒産してしまった場合、CAMPFIREが財務的に致命的なダメージを負うことにもなりかねません。毎回80%という約束はできなくて当然だと思います。

支払われる場合

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保険金が条件はいつくかありますが、そのうちのひとつに返礼品が1年以内の場合のみ、という制約があります。期間が長すぎるとそれだけCAMPFIRE運営のリスクも高くなってしまうので、これも妥当な話です。
また前記ページによると

(3) プロジェクト実行者の横領・拐帯(かいたい)、会社の倒産の事実が認められた場合、所定の審査のもと保険を適用
※2:拐帯(かいたい):人から預かった金や品物を持ち逃げすること

とあります。横領、拐帯、倒産の場合に支払われると書いてあります。
しかし倒産していないが返礼品の予定が年単位で遅れた倒産はしていないが技術的に実現できなかった、というような場合も考えられます。(実現できなかったIndiegogoの例もあります) このような場合にどうなるか、現時点では明記されていないです。
実際に起きたときにどうなるかは不明ですが、過度な期待はしないほうがよいと思います。従来通りやはりリスクはあると考えた方が無難です。

保険料はどこから?

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今回のCAMPFIREの保険にあたって、プロジェクトの支援者は保険料を支払いません。
では保険料はどこからか来るかというと、もともとあった、プロジェクト実行者がCAMPFIREに支払う手数料ということになると思います。(支援者側のシステム利用料216円もあります)
CAMPFIREの手数料は、2017年2月の時点で8%です。決済手数料が5%なので、あわせて13%になります。
日本のクラウドファンディングサイトであるReadyforは決済手数料を入れて17%、Makuakeは決済手数料を入れて20%になっています。CAMPFIREはもともと手数料が低めに設定されているのに、そこからさらに保険料を出すというのですから、かなりすごいことだと思います。
クラウドファンディングでお金を出すというのは、リスクのある行為です。それが保険である程度カバーされるというのですから、支援する側にとっては非常にいい仕組みだと思います。
前述の通り支払いには条件も保険の審査もあるので、完全に安心というわけではありませんが、かなり大きな違いだと思います。

他のサイトでも保険は可能なのか?

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CAMPFIREでは保険が発表されましたが、他のクラウドファンディングサイトでも可能でしょうか? 例えばKickstarterやIndiegogoでは保険は可能でしょうか。
筆者の意見では、かなり難しいと思います。KickstarterやIndiegogoでは10億円を超える金額が集まる場合があります。もしそういったプロジェクトが倒産して運営が支払うことになると、運営の資金面での負担が非常に大きいです。運営会社自体が不安定になってしまっては、結局は支援者のデメリットが大きくなります。
またプロジェクトの数が多いと、運営の目が届きにくくなります。それだけ計画倒産(最初から倒産するつもりで事業をする行為)などが紛れ込んでくる可能性が高くなります。例えば倒産ではないですが、Kickstarterでは他社の製品を並べただけというルール違反が後を絶ちません。
これらを考えると、CAMPFIREだからできたのではないか、と思います。いくつあるのかわからないほどの膨大なプロジェクトや、数億円を超えるプロジェクトがあると、かなり難しくなると思います。

まとめ

・日本のクラウドファンディングサイトCAMPFIREが、保険を発表した。
・支援金の80%を上限として、保険金が支払われる。
・支払いには条件がある。過度な期待はしない方が無難。

コメント

  1. 匿名 より:

    リターンが届かずクラウドファンディング保険の申請を
    行うことを依頼しましたが、対応してもらえませんでした。