運営から中止処分に。イヤホンケーブルを巻き取るGary2.0は何が問題だったのか?

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Gary2.0というプロジェクトが2017年11月、Kickstarterに登場しました。受付期限前に、Kickstarter運営から資金集め中止にされました。

「ファンディング中断」という表記ですが、規約により再開はできません。もう一度プロジェクトをおこないたい場合は、再度掲載しなおす必要があります。

https://www.kickstarter.com/projects/1055129788/gary-20-earphones-and-cables-automatic-organizer-0

Garyとは

Garyはワンタッチでイヤホンケーブルを巻き取ってしまえるというイヤホンケースです。

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Garyはリールになっています。リールに出っ張りがあるので、そこにケーブルをひっかけます。

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少し引っ張って手を離すと、リールがバネで巻き戻されてケーブルが収納されます。

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今回のプロジェクトはGary2.0ですが、名前の通り1.0もありました。初代Garyは2016年8月にKickstarterに登場しました。

https://www.kickstarter.com/projects/1055129788/gary-earphones-and-cables-best-friend/description

今回の2.0はサイズがすこしコンパクトになったなどの違いがあります。

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運営からの通告

GARY 2.0は25,263ポンド集まり目標額を突破していました。しかし日本時間で2017年12月20日、Kickstarter運営から資金集めを中止されました。

以下のうちの少なくとも一つが行なわれており、そのためにキャンペーンを中止にしたと運営は述べています。期限終了前だったので、支援者からはお金は集金されていません。

・過去に目標額を突破したプロジェクトにおいて、プロジェクト実行に関して特筆すべき問題が存在している
・複数のプロジェクトを同時に実行している
・支援者と明確に連絡を取らなかった

これらのうちのどの理由が該当して、具体的にどの行為が該当したのかは運営から明らかにされていません。これは今回に限ったことではなく、通例となっています。

筆者がプロジェクトのコメント欄を読んだところ、大きく次の2点が問題となっていました。運営が問題視したのもこの点だと思います。

・前回のプロジェクトで受け取っていない人が少なからず存在する
・Indiegogoで同一らしい人物がプロジェクトを立ち上げたが、そちらも出荷されていない

出荷の問題

すでに述べたとおり、今回のGARY 2.0の前に、初代Garyが存在しています。こちらは2016年8月にKickstarterに登場したプロジェクトで、すでに出荷まで終わっているはずのものです。

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しかしながら、製品を受け取っていないという人が少なからず存在しています。

2017/11/20
まだ何も受け取っていません。

2017/11/19
返答がないのですが。製品が届かないので返金を依頼しました、しかし返事がありません・・・。

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一方でちゃんと受け取ったという人も存在しています。一人や二人ではなく、しかもこれらの方はほかのプロジェクトにもお金を出しています。サクラだとは考えられません。

2017/7/9
確かにGARYを受け取りました。うたい文句通りに動作しているようです。製品は本当に存在しているのだということを、確認のために言っておきたかっただけです。

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開発元は、もし届いていないのであれば直接連絡してください。大至急、再送します。と2017年11月8日に言っています。

初代GARYの出荷については、受け取った人も受け取っていない人もいる。開発元は雲隠れしたわけではない。という状態です。

別プロジェクトの問題

二つ目の問題は、IndieogogoにあるVOLTというプロジェクトに関する問題です。

このVOLTというライターでは、製品を受け取ったという人がいないようです。少なくともコメント欄を見たところ、受け取ったと書いている人はみあたりませんでした。(すべてのコメントを読んだわけではないので完全にゼロかどうかはわかりません)

https://www.indiegogo.com/projects/volt-worlds-first-most-eco-friendly-ion-lighter#/

このVOLTというプロジェクトは、VOLT LIGHTERという名前がプロジェクト作成者になっています。

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しかし実は、Web Archiveに残った過去の情報を見ると、作成者がMaksim Sibirinという名前になっています。

https://web.archive.org/web/20170621064624/https://www.indiegogo.com/projects/volt-worlds-first-most-eco-friendly-ion-lighter#/

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一方でGARYの方のプロジェクト作成者を見ると、下の方に書いてある名前はMaksims Sibirinsとなっています。VOLTの作成者の名前と、語末の「s」を除き、一致しています。

IndiegogoのVOLTと、KickstarterのGARYは、同一の人物のプロジェクトではないのか、と疑っている人がいます。そしてVOLTではまったく出荷していないのだから、今回のGARY 2.0も本当に出荷されるかどうか疑問である、というわけです。

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名前だけならば偶然の一致という可能性もあるでしょう。しかしさらなる一致が存在します。

次の画像はVOLTでの紹介動画に出てくる一場面です。

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一方で次の画像は、GARY2.0の動画にある一場面です。同一の役者が出演しているように見えます。

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偶然にしてはできすぎです。これでも偶然なのだとしたら、VOLTの作成者名を途中で変えたのはなぜなのか、という疑問も残ります。ただ、VOLTの作者が他人の名前を勝手に使ったという可能性も存在はします。

GARYの開発元は、他のプロジェクトにはかかわっていないと明言しています。

私たちはほかのプロジェクトの作成者ではありません。

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運営の判断は正しかったか?

これらの事情を総合的に判断して、運営は資金集め中止という判断を下したのだと思われます。

初代GARYは確かに受け取っていないという人がかなりいますが、受け取った人もいるので、まったくの詐欺プロジェクトだとも思えません。ただ疑わしい点がいろいろとあるのも確かです。

確実に白黒をつけられる情報というのはないと思います。しかしKickstarter運営としては、プロジェクトが受付終了して支援者から集金される前に結論を出さなくてはなりませんでした。集金された後にきちんと発送されそうにないということが判明しても、資金回収は困難です。

そう考えると、今回の運営の判断もやむを得ないのではないか、そのように筆者は思いました。

【参考】Kickstarterで支援時、必ず知っておくべきこと


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