Oculus Riftの対抗馬がKickstarterに登場、外部カメラ不要のVRゴーグル Totem(トーテム)

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Totem1
Totem(トーテム)は、ゴーグル型のモニターです。スノボのゴーグルのようにかぶって使います。目に見えるものが全てコンピューターの世界になり、非常に迫力があります。
同様のものにはOculus Rift(オキュラス リフト)という製品が既にあります。しかし後発だけあって、Totemは改良点があります。互換性と、外部カメラ不要という点です。
仮想現実ゴーグルということで注目が集まり、掲載開始から二日間で1100万円の注文が集まっています。

互換性

Totem2
Totemは、既存の3D対応映画を見ることができます。Blurayの映画の中には3D対応のものがありますが(アバターなど)、そういうものをTotemで3Dとして見ることができます。
またPS3やPS4でも、3Dに対応しているものはTotemで使えます。
これは重要な点で、ハードを買ったけど対応ソフトがない、という状況を回避できます。
Totem4
原理は単純で、3D対応映画はもともと左目用と右目用の画像が記録されているので、それをTotem内部で分離しているだけです。(上図左側が3Dフォーマット、左右に分かれている) 正確に言うと、四角形の原画像をTotem用の円形画像に変形させる必要があるので、実際の処理はもうちょっと複雑です。
またTotemの入力端子はHDMIなので、ハードが限定されないというものメリットです。HDMIがついていれば、BlurayプレイヤーでもAndroidスマホでも使えます。
HDMI対応はいいですが、ゲームの場合、入力はどうするのでしょうか。実は首の動きをマウスやコントローラー(PSとXBox)の入力に変換する機能があります。
ただこの機能は即席対応なので、実際にやると無理があると思います。ちゃんとVRゴーグルに対応しているゲームが開発者のおすすめとのことです。

外部カメラ不要

Oculus Rift DK2(最新版のOculus)では、外部カメラが必要です。人間の首の動きに合わせ、画面を移動させるためです。例えば首を右に向けたら、実際に右側の画像が表示されるという仕組みです。
これは、ユーザーの前に置いたカメラ(外部カメラ)でゴーグルの動きをとらえることで実現しています。しかしこの外部カメラ方式には弱点もあり、ゴーグルがカメラの範囲外に動いてしまうと追従できなくなります。
Totem3
一方でTotemは、ゴーグル側にカメラを内蔵しています(上図赤線部分)。このカメラで部屋の景色を撮影し、ゴーグルの動きと画面の動きを一致させています。
この方法は、外部カメラの範囲外に入ってしまって首の動きに追従してくれない、ということが起こりません。
Totemではありませんが、同じようなことをしているデモ動画がYouTubeにあります(Totemの開発元とは今のところ無関係です)。雰囲気としてはこういう感じです。

ARも

さらにTotemについているカメラで現実世界の画像を取り込み、その上にコンピューターで画像を重ねて表示する、ということも開発者は言っています。ARゴーグルというわけです。
まだ具体的な応用例はありませんが、なかなか野心的です。

まとめ

Totemは後発だけあって、Oculus Riftにない機能をたくさん盛り込んでいます。ただいまひとつ決定打に欠けており、先発のOculus Riftの方が有利ではないかと思います。
お値段は$495CAD(約48,000円)です。日本への発送は現状受け付けていません。
2014/10/16まで注文受付中です。
https://www.kickstarter.com/projects/2091603040/totem-the-premium-full-featured-virtual-reality-he

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