置き忘れ防止のICタグiFind、「充電不要」の真実はこれだ!

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追記:プロジェクトが取消処分になりました

財布などの置き忘れを防止する、iFind(アイファインド)という道具があります。
ネームタグみたいな大きさで(上の写真)、置き忘れをするとスマホから音が鳴って知らせてくれるというものです。https://www.kickstarterfan.com/archives/932
従来のものと違って画期的なのは、充電不要である、ということです。空気中の電波を拾って充電するためです。
先日、開発元から新たな情報公開がありました。充電不要という部分に疑念の声が多数届いたため、データ公表に踏み切ったようです。 英語ソース

原理的に可能か?

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そもそも電波で充電というのは、原理的に可能なのでしょうか? 答えは「はい」です。
たとえば鉱石ラジオというものがあります(上の写真)。これは電池がなくてもラジオが聴けるというものです(音は悪いです)。
鉱石ラジオは、電波を電気に変換して、スピーカーを鳴らしています。電波から電気を作っているのです。このことからわかるように、電波を電気にするというのは原理的には可能です。

量が問題

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電波を電気にすること自体は可能ですが、問題はその電気の量です。微弱な電気しか作れないのであれば意味がありません。iFindを動かすのに十分な電気を作れるか否か?が、今回のデータ公表の主眼です。
結論はこうです。
「Wifiルーターの2m以内にiFindがあれば、電波で充電できる」
逆に言えば、Wifiルーター(無線LAN)が近くにないと十分に充電できません。電池が減っていきます。
日本の家庭ならこの条件を満たすところが多いのではないでしょうか。会社のオフィスもそうでしょう。あちらこちらでWifiの電波が飛び交っています。
一方で、ペットの首につけておく、ということはやめた方がいいでしょう。ペットがWifi電波のないところに居ると充電できません。

もう少し詳細

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iFindは2種類の電波を受信しています。片方は既に書いたWifiの電波です。もう片方は秘密になっています。おそらくテレビかラジオの電波だと思います。
iFindは確かに両方の電波を使って充電しています。しかし大きな電力を取り出せるのは、Wifiの方です。もう片方の電波だけだと「使用量>充電量」になってしまい、電池が減ります。
(資料では、Table.2、Outlying tagのDay 8のところで、残量が80%にまで減っています)

まとめ

Wifiの電波で充電できるといのうは、依然として非常にすごいです。しかしWifiが必要である、という限界もわかりました。
その限界を知った上で使うのなら、iFindは便利だと思います。
2014/6/30まで注文受付中です。
https://www.kickstarter.com/projects/yuansong84/ifind-the-worlds-first-battery-free-item-locating

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