喘息患者向け、ピークフローと1秒量をスマホで測定できるグッズ | Wing(ウイング)

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Wing(ウイング)は、呼吸能力を測るために使う道具です。喘息患者が自己測定するために使います。
既存の器具と違うのは、スマホで測って記録できるという点です。

喘息とは

まず喘息とは何か?ですが、呼吸が苦しくなる病気です。肺と喉をつなぐ空気の通り道(気道)が狭くなることによって起きます。狭くなった結果、空気を取り込める量が減って、息が苦しくなります。
気道が狭くなる大きな原因は、アレルギーです。気道が炎症を起こして腫れることにより、空気の通るパイプが狭くなります(下図右側)。 画像出典: NIH
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ピークフローメーター

喘息は放置すると息ができなくなって死ぬこともあります。死ななくても息が詰まると非常に苦しいです。
そこで普段から呼吸能力を自分で測り、危機管理するということが一般に行われています。
そのために使われるのがピークフローメーターです。この器具に全力で息を吹き込んで測定します。
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底の部分が吹き込み口になっています。
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息を吹き込むと、メーターが移動します。強く息を吐けばそれだけ高い数値がでます。これによりどれだけ空気を取り込めるか?が、おおまかにわかります。
下の写真は筆者が思いっきり吹いた後です。メーターは550をさしています。普段より低い値が出ていれば、危ないぞ、ということがわかります。
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自己測定にはこのピークフローメーターがよく使われています。数秒で簡単にできる、簡素な作りなので高くない、などのメリットがあるためです。

Wingとは?

以上のように、喘息患者は呼吸能力を自己測定しています。(全員ではないですが、推奨されています)
ここで今回のWingが出てきます。Wingは自己測定をスマホで行おう、というものです。
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Wingはスマホのイヤホンジャックに取り付けて使います。iPhoneとAndroidに対応しています。イヤホン接続にしているのは、Appleの認証をとることをさけるためだと思います。
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Wingをスマホにさして・・・
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息を吹き込みます。
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するとピークフローと1秒量がスマホアプリに表示されます。
1秒量とは、1秒間にどれだけの息が吐けるか?を表す量です。低くなるほど危険度が高くなります。これは単なるピークフローメーターでは測れない数値です。
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これまでの数値をグラフで表示することもできます。
Wingは喘息患者だけでなく、アスリートが呼吸能力を測定するのにも役立つと述べています。デモ動画でわざわざ自転車乗りの人が使っているのは、このためだと思います。
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測定結果をスマホでお医者さんに見せることもできます。手動で測る場合はノートに書いて見せるということが行われていますが、ノートの代わりにスマホになったという感じです。
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喘息の子供がいる場合にも役立ちます。アプリがゲームになっていたらよかったかもしれません。うまく作れば、子供が自分から測るんじゃないかなと。子供には測定の重要性がなかなかわからないですからね。
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さらに喘息発作の予測機能もついています。ただあてになるかどうかは不明ですが・・。
単に普段の60%になったら赤信号、みたいな表示かもしれません。それでも役立ちますが。
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普通のピークフローメーターがあれば十分用は足りるのですが、スマホで記録できるというのも便利ではないかと思います。

医療機器の認証

Wingは現在、アメリカ政府の認証(FDA認証)をとろうとしています。手続きに時間がかかるため、Indiegogo掲載時点ではまだ取得できていません。
日本やアメリカを含めた多くの国では、医療機器の販売には認可が必要です。身近なところだと、コンタクトレンズやカラーコンタクトも医療機器です。

まとめ

お値段は$99です。現状はアメリカのみ発送を行っています。前述の通り認可が必要なためです。きちんとしていますね。
2015/11/21まで注文受付中です。
https://www.indiegogo.com/projects/wing-the-first-way-to-prevent-asthma-attacks#/

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