3Dプリンターの42倍高速? 回転成形で樹脂を固める RotoMAAK(ロトマーク)

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Rotomaak
RotoMAAKは、個人で使える回転成形機です。回転成形とは、主にプラスチックを材料として物を作る方法です。中空の物を作ることが多いです。
3Dプリンタでもプラスチック材料で物を作れます。回転成形の大きなメリットは、3Dプリンタに比べて短時間で作れることです。

上の動画では2:00ぐらいで実際に作っている場面が出てきます。3Dプリンタで63時間かかっているのに対して、90分で作っています。単純に計算すると42倍も高速です。もちろん3Dプリンタの機種や材料、何を作るかによって時間は変わってきます。しかしそれを考慮しても劇的に時間が違います。
当然ながら、時間だけで比較するのは正しくありません。それぞれに一長一短あります。ひと言でいえば、3Dプリンタはプロトタイプを作るのに向いており、回転成形は量産向けといえるでしょう。
実際起案者も、Makerムーブメントで物を作っているときに、作成時間の短縮方法を考えた結果、この方法に至りました。

仕組み

(2014/4/18:説明が下手だったので書き直しました)
RotoMAAKは回転成形機です。回転成形とはどういうものでしょうか?
まずミキサーを思い浮かべてください。ミキサーの中に、暖めて柔らかくなっている餅を入れて、回転させます。そうするとミキサーの壁に餅がへばりつきます。
壁にへばりついた状態で冷却すると餅が固まります。固まった餅を取り出すと、ミキサーの内側の形に固まった餅が取り出せます。
ここでもしミキサーの内部の形が、フィギュアになっていたらどうでしょうか? フィギュアのように固まった餅が取り出せます。
回転成形は、このように「元となる型」を回転させて、物体を作ります。

実際のRotoMAAK

先ほどのミキサーの例では、餅を固めていました。実際のRotoMAAKでは、中に空気で固まるレジン(樹脂)を入れます。できあがる物も樹脂製です。
また、ミキサーの例では回転軸は一つだけでした。RotoMAAKでは2軸で回転します。2軸回転がどういうものかは、動画を見ていただけるとわかると思います。回転により液体レジンが金型の中に均等に分散し、金型の壁にくっつきます。レジンは徐々に固まっていき、目的とする形になっていきます。

金型

金型と書いていますが、金属ではなくてもプラスチックでいいです。ただ金型と書くのが一般的なので、ここではそう書きます。
金型は二つの方法で作ることができます。一つは3Dプリンターで作ることです。3Dプリンターで型を作って回転成形で大量生産する、という使い方です。
もう一つは、型抜きをして金型を作る方法です。最初の動画でもしていますが、複製したい物に樹脂をかぶせて型を作ります。樹脂がかたまったら型のできあがりです。この方法は3Dプリンターがなくても作ることができますし、いろんなパーツを複製することができます。
このRotoMAAKで使える金型の大きさは、25cm x 25cm x 25cm までです。なかなか大きいのではないでしょうか。
700ドル出資すると、組み立てキットがもらえます(送料別)。内容を考えると安いのではないかと思います。
興味のある方はKickstarterへどうぞ!
https://www.kickstarter.com/projects/rotomaak/rotomaak-desktop-rotational-casting-machine

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