低品質な充電ケーブルから機器を守るグッズが、運営からプロジェクト中止処分 | Smart Protektor(スマートプロテクター)

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Kickstarterに、Smart Protektorというグッズが掲載されていました。これが運営からプロジェクト中止処分を食らいました。
https://www.kickstarter.com/projects/842187609/smart-protektor
SmartProtektor1.jpg
Suspended(停止)と表示されていますが、規則により再開はできません。強制中止という扱いです。

Smart Protektorとは?

販売されている充電用のケーブルの中には、品質の低いものも混ざっています。そういうケーブルを使ってしまうとバッテリーを傷める可能性があります。バッテリー交換不能なスマホも多く、そうするとスマホ自体の寿命を縮めてしまうことになります。
SmartProtektor2.jpg
そこで充電ケーブルの品質を測定しよう、というのがこのグッズです。ケーブルを流れる電圧や電流を表示することができます。
SmartProtektor3.jpg
このコンセプト自体は悪くないようで、運営から止められる前に816人から約270万円集まっていました。

何が問題だったか?

運営からプロジェクト中止にされた理由はなんだったのでしょうか。通常通り公式発表はありません。しかしコメント欄で、全く同じ商品がAliExpress(アリババの個人向けサイト)で販売されていることを報告した人が現れました。
https://ja.aliexpress.com/item/USB-Data-Cable-2-In-1-Mirco-USB-IOS-Smart-Display-For-IPhone-5-5S-C/32782535835.html
AliExpressに掲載されている商品の画像は、以下のものです。
SmartProtektor4.jpg
一方でSmart Protektorの画像は以下のものです。Smart Protektorというロゴ以外は、形のみならず色までそっくりです。両端の特徴的な溝も同じです。偶然の一致とは考えられません。
SmartProtektor5.jpg
このコメント欄での指摘に対して、プロジェクト側からの反論はありません。例えば製造を委託した工場が、勝手に自分でも販売してしまった、というようなケースもありえます。しかしそういったことも含めて今回は反論はないです。
他社の既製品を載せることは、Kickstarterでは禁止されています。運営の公式発表は通例通りありませんが、このような経緯から決定に至ったのだと思います。

何度も繰り返されるという構造

こういった問題は過去にKickstarterとIndiegogoで何回も起きています。しかしながら、発覚してもプロジェクト責任者の損失は小さいです。先日の件のように、検察から訴えられる(民事ですが)ということもないでしょう。
たいしたリスクもなく簡単に実行できるので、こういった問題が後を絶ちません。また既製品の流用かどうかを、運営だけでチェックするのは不可能です。
ユーザー側の方は人数が多いということを活かして、目を光らせていくしかない、と思います。

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