ロシア発、水の気化熱で自分の周りだけ冷やすクーラー | Evapolar(エヴァポーラー)

技術

2015.10.21

Evapolar(エヴァポーラー)は気化熱を利用したコンパクトな個人用クーラーです。
開発元はロシアです。珍しいですね。Indiegogoであまり見かけません。

使い方

Evapolar(エヴァポーラー)は自分の周囲のみ冷やします。部屋全体を冷やさないので効率がよいです。

原理はいたって簡単で、水を蒸発させるだけです。水が蒸発すると、周囲の熱を吸収します。その分、部屋の温度が下がるという仕組みです。
蒸発を促進するために、Evapolarの中には玄武岩から作った繊維が入っています。水が空気に触れる部分が多くなるので、その分蒸発も速くなります。

元はロシア軍の技術の一部だったとのことです。ホントかな?(笑) とはいえ、民間人がロケット弾を防弾ガラスにぶち込むなんていういかれた実験をできてしまう国なので、実は本当だったりして・・。
・45枚の防弾ガラスvs対戦車ロケットRPG
http://www.gizmodo.jp/2015/10/45vsrpg.html
気化熱で空気を冷やすので電気代の節約になります。消費電力当たりの冷却力は通常のエアコンの約20倍です。というより電気を使っているのはたぶん送風用ファンだけなので、自然と省電力になります。

自然の中で空気が冷やされるのと同じ仕組みで空気を冷却するため、ナチャラルな涼しさを再現できるとのことです。

クーラーで使っているような冷媒は使わないので、環境にもやさしいです。また、細菌が繁殖しない素材になっているとのことです。

カラーはホワイトとブラックの2色展開です。カラーは今後増える予定です。

気候による制限

水を蒸発させるという性質上、日本のように夏の湿度が高い地域ではあまり役に立たないと思います。乾燥している地域では水が蒸発しやすく、有効かと思います。
開発元はロシア連邦のサンクトペテルブルグ(2番目に大きい都市)ですが、湿度はどのぐらいかと思って調べてみると・・
https://weatherspark.com/averages/33821/Saint-Petersburg-Sankt-Petersburg-Russian-Federation

夏の湿度は最低湿度と最高湿度が50%から90%と結構高いです。結構湿度高いですね・・。自国で使うのではなくて、輸出前提なのかもしれません。
なおタンクへの給水が6～8時間に一度必要ですが、寝る前に給水すれば何とか利用できる容量です。